sundaymail’s blog

もう聴かないかも知れない音盤達。じっとたわむ棚板のためにも……レコ棚を片っ端から聴いていく極私的レコ聴き日記。

13th Asian Games มิตรภาพไร้พรมแดน,KARIBU KENYA

極私的レコ聴き日記です。

大掃除の最中、押し入れに仕舞っていたテープデッキを見てしまいました。

引っ張り出してほこりを落とし、棚に眠るカセットテープを聴くことにしました。

今回からの数回はレコ棚をお休みして、カセットテープ棚を聴きます。

と言っても十数本程度。

聴き終わったら、デッキはまた押し入れに仕舞う予定です。

 

今回はこの二本を聴きます↓

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11. คาราบาว《มิตรภาพไร้พรมแดน》 カラバオ《ミットラパープ・ライ・プロムデーン(国境の無い友情)》右側、象さんのテープです。

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タイ国のカセットテープ。購入時期1998年。バンコクのバンランプーの露店で購入。

95バーツ(当時のレートで250円位)。

片面26分。全11曲。

 

1998年、タイ旅行中に購入。

第13回アジア大会(バンコク)の名前が冠されたアルバム。

アーティストがカラバオだったのには後になって気づきました。

露店だったので値段をまけてもらおうとしたら、正規品だからと言われてだめだった記憶があります。パッケージ右下の、象さんの脚を隠しているシールが正規品の証だとか。

 

3曲目の<มวยไทยนะย่ะ>の、暑苦しくまとわりつくような音が気に入っています。タイトルは少し乱暴に「ムエタイな!」という感じでしょうか。

歌詞の途中に「ムエタイはタイのものとしてある 中国とは違う インドとも違う 空手とも違う」とありますが、タイ語力不足から歌詞全体のメッセージが分からず…。

 

以前は、タイ語が全く分からなかったので、ビール片手に雰囲気だけで聴きながら、酔った頭でバンコクの町並みを思い出す程度でした。

しかし、最近はタイ語を勉強しているので、今回久しぶりに聴いたら、僅かながら単語が聴き取れたり、歌詞を眺めてみれば知っている単語を発見したりと、なんとなく落ち着きません(笑)。

 

16年の時を経て、このテープを聴く新しい段階に入ったのかも知れません。

だとするとデッキを仕舞えない(ー ー;)

 

 12.SAMBA MAPANGALA《KARIBU KENYA》サンバ・マパンガラ《カリブ・ケニア》(IVAMC303)

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 ケニアのカセットテープ。1995年11月18日新品購入。ナイロビのモイ・アヴェニューにあるASSANANDSというミュージックショップ。

150ケニア・シリング(当時のレートで300円)。

片面28分。全8曲。

 

地球の歩き方 東アフリカ』でも紹介されていた記憶がある、ケニアの超人気グループ、サンバ・マパンガラのカセットテープ。

1995年から1996年にかけて、ブラジルから始まる世界一周旅行をした時の自分用土産の一つ。ヨーロッパではCDをたくさん買ったけれど、その他の地域ではカセットばかりを買っていたのは、CDが普及していなかったからだろうと思う。

このサンバ・マパンガラのテープを買って宿に帰ったら、そこの守衛に「おー!サンバ・マパンガラの最新テープじゃないか!お前、いつ日本に帰るんだ?帰るまで貸してくれ!」と言われて貸した。

その日以来、その日本人が出るまで宿の入口ではサンバ・マパンガラが流れ続けましたとさ。

 

アフリカのポップス事情はまったく分からないながら、当時はブラジル風が人気があったような気がします。アフリカが理解したブラジル風。「タッタカ、タッタカ」と弾むようなリズムのポップスがよく耳に入りました。ケニアとは真逆にあるカボ・ベルデでも。

このリズムは決してブラジル特有のものではないと思うけれど…。というより、聴いたことがないような。バイーアのポップスにあるかなあ…。

 

 サンバ・マパンガラはその名前の「サンバ」がブラジルですね。

音は、明るいリンガラ・ポップス。リバーブがよく効いたギターが本当に気持ち良いです。

歌詞はまったく分かりませんが、ケニアのグループだからスワヒリ語だと思います。

A面2曲目のアルバムタイトル曲<KARIBU KENYA>で、「アンボセリ〜マサイマラ〜レイク・ヴィクトリア〜ナイロビ〜♪」と掛け合いがある箇所だけ分かります。ケニアの観光スポットだからです。

 

ナイロビは「長期旅行者にとっては、久しぶりに日本語や日本社会に接触でき、治安が悪いわりに長居してしまう沈没ポイント」(『旅行人ノート アフリカ[改訂版]』99頁、1999年、旅行人)と言われたように、所謂「日本人宿」での日本人旅行者同士の仲の良さは他の国にはありませんでした。

 私も何をするでもなく二週間いました。楽しい思い出です。イクバル・ホテル!

 

それにしても、本当に気持ち良いサウンドです。

思い出も楽しいし、死蔵するのはもったいなさ過ぎるカセット。

…ますますデッキを仕舞えないです(ー ー;)

 

サンバ・マパンガラについて言及がある資料。

北中正和監修『世界は音楽でできているー中南米・北米・アフリカ編』(2007年、音楽出版社)156頁、海老原政彦「ベンガ」の項。

 

 旅の思い出話にお付き合いしていただき、ありがとうございます。